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    サッカーにおけるホームアドバンテージについて。

    • 2011.02.27 Sunday
    • 12:29
    多くのスポーツにおいて、ホームアドバンテージが存在することについては異議はないと思われる。その中でも、とりわけホームアドバンテージが大きい競技はサッカーである。Pollardの研究によれば、2004年時点で北米での格競技間、野球、ホッケー、アメフト、バスケットボール、サッカーを比較したところ、野球のホームアドバンテージが53.6%なのに対して、サッカーのそれは61.8%であるという結果がでた。

    また、ここ100年間の現プレミアリーグに当たるDevision1でのホームアドバンテージを比較したところ、1889−1890年シーズンにおけるそれは67.9%であり、Devision 2においては、70.1%にまで達する。2004年のプレミアリーグのホームアドバンテージが60.1%である。
    また1996−97シーズンから2001−02年シーズンの5大リーグのそれぞれを比較したところ、フランスの65%を筆頭に、イタリア64,2%、スペイン63.9%、ドイツ63.3%、イギリス60.7%である。ちなみにダービー戦に限ってはホームアドバンテージが減るという結果も出ている。

    これらの通時的そして共時的研究の結果から、サッカーにおける、ホームアドバンテージの存在は疑いがないであろう。最近の分かりやすい例でいえば、モーリーニョが140試合以上ホームで不敗を続けているという事実を考えてみても、もちろん彼のチームがそのリーグで強豪であったこと、(監督就任時のチェルシーは微妙だが)や彼の個人的資質だけではなくて、ホームアドバンテージの影響が強く影響しているといえるだろう、なぜなら、アウェイで他の条件は同等(モーリーニョの個人的資質やチームのメンバーなど)にも関わらずアウェイではホームのように無敗でないのだから。

    去年のスペインリーグのマジョルカなどもホームとアウェイの勝率の違いは恐ろしかった、ホームでの勝率はバルサ、レアルと統計的に差異がないほどだったのに、アウェイでは、むしろ下位チームにしばしば負けていた。
    これらのホームアドバンテージの原因について、Pollardは、ホームサポーターの熱狂的な応援、アウェイチームの到着までの身体的疲労、グラウンド環境についての慣れ、そして、ホームへの愛着、アウェイチームの戦略、心理学的要因、を上げている。

    はじめにホームサポーターの熱狂的な応援であるが、これは直接的に作用するというよりも、審判に対して、ホーム有利の判定を下す効果があることやホームチームの選手たちに心理的落ち着きを与える効果があり、逆にアウェイチームの選手には心理的プレッシャーを与える効果がある(Pollard 2004)。
    ホーム有利な判定がサポーターの熱狂的な声援を聞かせた場合と、そうでない場合に判定をしてもらうという実験をNevillが行ったところ、統計的有意差がでたのである(Nevill et al、1999;2002)。

    アウェイチームの到着までの身体的疲労であるが、これは明らかである。例えば、プレミアリーグのホームアドバンテージがここ100年で減少している一つの要因は交通機関の発達によって身体的疲労が減ったことが一つの要因と考えられる。また、Brown(2002)の研究によれば、ホームアドバンテージと移動距離に相関がみられた。分かりやすい例は去年のCLのバルセロナVSインテルのゲームだと思う。飛行機なら二時間で着く予定だったが、不運にも火山の噴火で10時間を超えるバス移動の後に疲れたまま、ほとんど事前練習もできずゲームをした結果があれだった、モウリーニョの戦略が優れていたのは当然だが、身体疲労も酷かったのだろう。

    グラウンド環境についての慣れもまた、間接的な要因である。つまり、グラウンドの環境をよく分かっているので、どれくらいの強さでパスを出せば、どこに飛ぶのかという見当がアウェイチームよりも付けやすいので有利、風の強さや芝の状況などを把握しているので。

    ホームへの愛着も大きな要因。NeaveとWalson(2003)の研究によれば、ホームゲームとアウェイゲーム時のゲーム前のテストステロン濃度を比べたところ、顕著な差がみられた。

    アウェイチームの戦略、であるが、これは、一般的に言って、アウェイチームは過度に保守的になる傾向がある、特にノックアウト方式のELやCLなどのヨーロッパの大会では。そういう傾向も影響している。バルセロナのようなどこでも同じ戦い方してかつ勝てるチームは例外、最近アーセナルにアウェイで負けはしたが。

    このように、サッカーにおけるホームアドバンテージの要因は複合的である。私が最もホームアドバンテージの威力・怖さ?を感じたのは去年のキャンプ・ノウだった。あの超満員のスタジアムの異常な熱気は恐ろしかった、しかも相手はバルサの一番のライバル、エスパニョール、実は会長同士はレアルとよりも仲が悪く、バルサ会長が試合前に唯一昼食を共にしないチームである。ちなみにエスパニョールを罵倒する為の歌まであるくらい。

    ちなみにこの試合ではそれまで絶不調だったエスパニョールがむしろバルサよりもチャンスを作る場面が多く目立った試合で、0−0で終わると思った。しかし、ペナルテイ・エリアでシャビが倒されて、Pkになり、イブラが決めて1−0で勝利した試合だった。ゴールのすぐ前だったので、私も直接見たのだが、あれはホームじゃなければPKでなかったかもしれない判定だった。

    References

    Brown, et al.(2002). World Cup Soccer Home advantage .Journal of Sports Behavior, 25, 134-144.

    Nevill et al.(2002). The influence of crowd noise and experience upon refereeing decisions in football.
    Psychology of Sports and Exercise, 3, 262-272.
    (1999).Crowd influence on decisions in association football. Lancet, 353, 1416.

    Pollard, R.(2004).Home Advantage in Soccer: Variations in its magnitude and a Literature review of the Inter-related factors Associated with its Existence .Journal of Sports Behavior, 29, 2,169-189.

    Neave, N. & Wolson, S.(2003).Testosterone, territoriality, and the "home advantage".
    Physiology and Behavior, 78, 269-275.

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